今年もあとわずか。大掃除をしないといけないけれど、冷えた足を温める&現実逃避として自分のツイートをもとに2021年の自分の自作キーボード活動を雑に振り返ってみます。
- 2021年の初めは何してた?
- ステンレス鏡面ケースのガスケットマウントキーボード
- 初めての40%キーボード
- ブログを書き始める
- 打鍵音の解析
- プレートレスPCBガスケットマウントキーボード
- KEEB_PDへの参加
- 2022年はどんなキーボードをつくろうか?
2021年の初めは何してた?
1月は以前自作したキーボードにUSB-Aのポートをつけたりしてる。
完成。苦労しただけあって欲しかった位置に満足いく出来のUSBポートが出来た!やっぱり右上にあると良いよね pic.twitter.com/5cFyJ89Ryj
— 機嫌を損ねたシェフ (@kgnwsknt_chef) 2021年1月9日
あとはスイッチプレートに銅を試したり、金属プレートを傷つけないようにスイッチプラーを作ってみたりしていたようだ。プレートを傷つけないスイッチプラーほんとに欲しい。
100均で買った下敷きを加工してキープラーを雑に作った。スイッチとプレートがキツくなければ機能するけど、端のキーだと入らない…
— 機嫌を損ねたシェフ (@kgnwsknt_chef) 2021年1月30日
惜しいなー pic.twitter.com/zWgsVB6ENa
ステンレス鏡面ケースのガスケットマウントキーボード
2月に入ると設計を始めている。もともと自作キーボードを始めたのは、テンキーレスからさらに使わないキーを除いた実用的なキーボードを作りたかったからなのだが、この時期あたりから加えて美観、打鍵音、打鍵感にこだわるようになっている。前作でガスケットマウントが自分の好みだと感じたので、スイッチプレートは前作と共通にして再利用し、次に挙げる前作の不満点を解消しようと試みた。
・ケース上面が木製だと音が響いてしまう
・PCBにJSTコネクタつけたら打鍵時にケース底面に当たる
・金属ケースを板と角材を組み合わせて作ったけどねじがたくさんで見た目がいまいち
・余分なキーを除いて省スペース化したいのにケースは余白大き目で逆行している
2月から設計を始めて3月ごろから組み立て始める。
仮組み。ここまでは良さそう#自作キーボード pic.twitter.com/vflSa9TPqn
— 機嫌を損ねたシェフ (@kgnwsknt_chef) 2021年3月13日
アクリル積層で側面を作り、その上下にステンレスの板をつける。上面はねじ穴を作りたくなかったので、接着剤でつけた。
途中、USB-Cレセプタクル基板が干渉したり、その解消のために新たに作ったUSB-Cレセプタクル基板はD-とD+のシルクが逆になっているなど、すんなりと完成とはいかなかった。
VCCのケーブルがスタビのねじに当たってしまうことが判明😂
— 機嫌を損ねたシェフ (@kgnwsknt_chef) 2021年3月28日
組み立てられるけどBSの打鍵感が硬い…
USB基板作るかなー pic.twitter.com/12IXICHWPi
ただし最終的にはケース寸法はかなりギリギリを攻めることができたし、ケース上面とキーキャップの高さの関係は完璧。そしてケース上面にねじがない鏡面が美しいキーボードを完成させることができた。
ヨシ!良い感じの収まり具合い pic.twitter.com/7Vg0Nh3Zhp
— 機嫌を損ねたシェフ (@kgnwsknt_chef) 2021年4月17日
Title: 今日のケースは青空
— 機嫌を損ねたシェフ (@kgnwsknt_chef) 2021年4月18日
Keyboard: Self-made keyboard (68keys)
Switch: Turquoise Tealio housing + Koala stem + spring 45g + Krytox GPL 205g0
Keycap: WINMIX PBT 9009#KEEB_PD #KEEB_PD_R40#自作キーボード pic.twitter.com/EfROEZo2f8
このキーボードは見た目もよいし打鍵音も抑えられて静かなのでエンドゲームかと思っていたが…。
初めての40%キーボード
かなり満足のいくキーボードを完成させたにもかかわらず、すぐに次のキーボードの構想を考え始めている。ちょっと病的。
自作のキーボードが完成してしまうと、次はどんなキーボードをつくろうかと考えてしまう…
— 機嫌を損ねたシェフ (@kgnwsknt_chef) 2021年4月21日
目を覚ませ、これ以上あっても使わなくなるキーボードが増えるだけだぞ
なんだかんだで40%サイズのキーボードを作ることに。最近はケースの設計が面倒に感じていたので市販されているケースを利用しようと考えたが、結局アクリルを箱組して自作することにした。5月から実際に組み立て始める。加えて7月は自家昇華印刷を行うための熱転写機を自作した。これによりこれまでうまくできなかったキーキャップ天面への転写をとてもきれいにできるようになった。
Title: ついに完成!
— 機嫌を損ねたシェフ (@kgnwsknt_chef) 2021年7月25日
Keyboard: 自作キーボード (46 keys)
Switch: Gateron Ink black + UHMWPE stem + SPRIT MX 55s Slow
Case: 自作アクリルケース
Keycap: 自家昇華印刷DSAキーキャップ#KEEB_PD #KEEB_PD_R54 #自作キーボード pic.twitter.com/1Zo4dDdhom
ケースやキーキャップの出来には非常に満足したのだが、アルファベット以外の打鍵がスムーズにできず、特に数字を打つのにストレスを感じるようになる。結局、作ったけどほとんど使わずに飾り状態になってしまっている。ただ、このキーボードで挑戦したアクリル箱組によるケース作成は自分にとってはいい発見だった。
ブログを書き始める
40%キーボードを製作している時期からブログを書き始める。今年書いた記事を見返してみると、自作キーボード沼にどっぷりはまった人しか読まない記事しか書いていない…。12月にアクセス解析を見てみると、人々の興味はやっぱりキーキャップが中心のようだ。
自分のブログ記事の中で人々がGoogle検索している(≒興味を持っている)のは打鍵音やフォースカーブよりもキーキャップへの昇華印刷らしい pic.twitter.com/hogJ1erREG
— 機嫌を損ねたシェフ (@kgnwsknt_chef) 2021年12月1日
打鍵音の解析
だんだん打鍵音にこだわるようになってきたので、8月の夏休み中に打鍵音の周波数解析を試みる。が、結局打鍵音なんもわからん。はっきりとわかったことは数kHzの周波数帯を抑えることができると自分の好みの打鍵音になる。
音声編集ソフトのローパスフィルター機能で高い周波数成分を低減して音を聞いてみる。
— 機嫌を損ねたシェフ (@kgnwsknt_chef) 2021年8月18日
10kHz以上をフィルターしてもほとんど変わらないが、4kHz以上をフィルターするとカチャ音が減って自分好みのコトコト音に変わる
スイッチ由来の音をどうやって消音するかがポイントか? pic.twitter.com/NXsVV1ODpn
プレートレスPCBガスケットマウントキーボード
打鍵音が気になり始めていた時にEQUINOX XLやTHERA75のGBが始まる。これらに触発され、プレートレスPCBガスケットマウントのキーボードを自作した。8月に設計を開始して9月の終わりから組み立て始め、およそ一か月かけて完成。
自作キーボード製作についてブログの続きを書きました。今回は完成まで。#自作キーボード
— 機嫌を損ねたシェフ (@kgnwsknt_chef) 2021年10月29日
プレートレスPCBガスケットマウント自作キーボードの製作(6) - 機嫌を損ねたシェフの気まぐれブログ https://t.co/35XLmPy4FV
6Uのスペースを初めて使ってみようと思ったのに、PCBの穴位置がずれて分割にせざるを得なかったり、注文したスイッチの半分以上が別のものだったり、5mm厚のフォームの打鍵音への効果がほとんどなかったりと、いろいろと思い通りにはいかなかった。
gateron pro yellowを60個購入したんだけどステムが二種類混じっているんだけど? pic.twitter.com/i7Kde7ak2b
— 機嫌を損ねたシェフ (@kgnwsknt_chef) 2021年10月16日
ただこのスイッチの混じりについては、むしろProではないGateron Milky Yellowが自分の好みの打鍵音だったことがわかった。こういうセレンディピティはうれしい。このスイッチはアルファベット以外のキーに配置していて、MDA Profileのキーキャップをつけてキーボードを使用しているが、特に数字行が自分の求めている打鍵音のような気がする。キーキャップは背が高めのほうが自分の好みの音になるみたい。このことがわかったので今後SAやMT3くらい背の高いキーキャップしか買わないことをここで決心する。(でもMDA Future Suzuriはすごい気になっている…)
打鍵音の点からProではないGateron Milky Yellowを手に入れたいのだが、どこで購入できるのかわからず迷走中。Gateron yellow、やっぱり難しすぎる…。
KEEB_PDへの参加
毎回は無理だけど、ちょくちょくKEEB_PDに参加。わが住まいは朝日が気持ちよく差し込むので、天気のいい朝に撮影していたが、KEEB_PD主催者のにるぽさんの記事でライティング方法を学んでから、雰囲気(だけ)のある写真を狙って撮れるようになった。
これまで写真撮るのは何とも思っていなかったが、これをきっかけに撮影を面白いと感じるようになった。ただ撮るのはどうせキーボードだけなので、お金が無限に溶けていくカメラは買わないと心に決めている。
今年自分が投稿した写真の中で一番のお気に入りはコレ。
固体のケースにもそろそろ飽きてきたのでケースを液化
— 機嫌を損ねたシェフ (@kgnwsknt_chef) 2021年12月26日
Keyboard: Self-made keyboard (68keys)
Switch: DUROCK Full POM + UHMWPE stem
Keycap: MT3 Extended 2048#KEEB_PD #KEEB_PD_R76 #自作キーボード pic.twitter.com/84fMn2orfD
この錯覚感が気に入っている。キーボードの写真はどうしても静的な印象になってしまうのだが、動的な要素を入れることができたのではないかと思う。
実際にはもちろんケースを液化しているわけではない。もともとのキーボードはこれ。
Keyboard: self-made keyboard (68 keys)
— 機嫌を損ねたシェフ (@kgnwsknt_chef) 2021年12月19日
Switch: DUROCK Full POM + UHMWPE stem
Keycap: MT3 Extended 2048#KEEB_PD #KEEB_PD_R75 pic.twitter.com/MF9GnlT83D
どちらも撮影方法は同じ。真っ暗な部屋の中でPCのディスプレイに画像を映し、それでライティングするとともに画面が鏡面のキーボードケースに映るように撮る。水の画像のほうは良い感じになる位置・角度を探すのに苦労した。この方法はディスプレイに表示する画像を変えることでいろんな表情になるので面白い。鏡面ケースはいいぞ。
2022年はどんなキーボードをつくろうか?
振り返ってみると2021年は3つもキーボードを設計・作成している。まあ世の中にはもっと速いペースで設計から頒布までやっている人もいますが(人ではないのかもしれない)。今年作った自作キーボードは、それまでの経験の積み重ね+新しい試みが上手くいったことによってどれも満足度が高い。その分、新しくキーボードを自作するモチベーションがちょっと下がり気味かもしれない。まあでも打鍵音についてはまだ改善の余地があると思っているので、来年はエンドゲームに到達したいですね。さて、大掃除しよ。
この記事は自作したプレートレスPCBガスケットマウントキーボードrelief64で書きました。