プレートレスPCBガスケットマウント自作キーボードの製作(5)

今回はケースの製作の続きです。

ケースアルミ板の接着

ガスケット受けを隠すための上面手前側のアルミ板の接着。アルミ板の切断はそれほど精度が出ていなくて少し長かったので、やすりで長さを整え、さらに面取りを行う。やすりがけをしてピカールケアーで磨いたら、中性洗剤で良く洗っていよいよ接着。

 

アルミ板はスコッチ 超強力接着剤 プレミアゴールド スーパー多用途2で接着した。接着剤がはみ出ると少し不格好になるので、外側にはあまり接着剤をつけないようにしたのだが、少しはみ出てしまった…。接着剤を塗ったら接着面を合わせてクランプで固定。この状態で一日放置。

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アルミ板の接着

接着完了後、仮止めのテープを外して確認。まあまあの出来。下の写真のように少しだけ浮いて隙間が空いてしまったのが残念。接着剤の粘度が高かったせいかもしれない。もっとサラッとしたものならもう少し合わせやすいかも。

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接着面に少し隙間が空いてしまった

箱になったので鋭い角をやすりで面取りしてピカールケアーで仕上げ。これでようやく指を切る心配がなくなる。

 

ブロッカープレートの固定

今回製作しているキーボードは65%サイズだが、よくある65%を作るのは面白くないということから右上の4キー分はキーを配置せずにブロッカープレートを付ける。このプレートとして黒マットとマリンブルーのアクリル板を調達しておいたが、サラッとした感じの黒マットをつけることにした。どうやって固定するかちゃんと設計段階で詰めていなかったが、とりあえず一時的にアルミアングルに両面テープをつける。ここにOLEDをつける、あるいはキーを配置して65%配列にするという可能性を捨てるのであれば、アクリル接着剤でプレートをしっかり固定すればいいのだが、結局そのオプションについて未練タラタラなのでとりあえずこれでしばらく使用してみる。

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ブロッカープレートの固定

 

ケース底板

残りはケースの底板。こちらはねじ穴をすでに加工してもらっているのでほとんどやることはない。チルトをつけるためにKBDfansで販売されている足をつけるのだが、これはM4の皿ねじなので、皿モミ加工を行う。底面手前側には遊舎工房で調達したウレタンクッションをつける。

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底板の透明アクリルとアルミ足

 

ケースが完成!

底板をねじ止めしてケースが完成。スイッチのついていないPCBを一時的に入れて組み立てたのが下の写真。

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ケースの仮組み

底板の寸法はケースの四角の内寸よりも少し小さくしないと嵌らないor取れなくなるのだが、自分の接着の精度がわからないのでどれくらい底板をちいさくすればいいのか迷ったのだが、結果として各辺-0.2mmの寸法でばっちりだった。これはかなりうれしい。

 

底板のねじ止めがかなり難易度高い。ガスケット受けに六角スペーサーを入れて位置をだいたい合わせておく。底板を嵌めたらM2ねじで16か所を止めるのだが、その時にスペーサーの位置がうまくないとねじが入らない。最悪なのは、ねじを入れようとしたら手元が狂ってスペーサーの位置をずらしてしまったり90度回転させて穴が横を向いてしまったりすること。底板を取らないとスペーサーの位置や向きを直せないので取り付け作業が振出しに戻ってしまう…。つまり16個のねじをミスなく取り付けないといけない。底板を透明アクリルで作ったのでスペーサーの位置や向きを目視できるしだいぶましなのだが、これが不透明な素材だと地獄。いったい誰だ!こんな組立の難しいものを設計したのは。

 

底板取り付けの難しさはあるが、最終的にちゃんと箱になったしねじも全部入ったし目立った歪みもない。なかなかいい出来だと思う。

 

さて、あとはスイッチをはんだづけすればキーボードになる。それについては次回の記事で。